文人墨士用的攜帶用毛筆與墨

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在竹子裡面可以放一支短毛筆,前方的容器裡裝沾滿了墨汁的棉花

私は習字が下手な割に、文房四宝が好きです。下宿のルームメートも初めて私の部屋に入った時に、テレビを見ながら筆で落書きをしている私に驚きました。と言うことで(あまり関係ないですが)、京都で買った初めての「日本的な物」は、同級生へのプレゼント用の矢立てでした。
それは、新京極にある小さな店にありました。「これだ!」と思い、意気揚々に店に入って、座っている作務衣姿のおじさんに、いきなり『外人割引ありますか?』と聞きました。
店主は一瞬言葉を詰まらせつつも、『これは何に使う物か知っているよね』と私に聞きました。
私は『持ち歩き用の筆と墨入れでしょう』と当たり前のように返事をしました。
一応答えとしては合っていましたので、店主も騒々しい私を許してくれました。
それから丁寧に『これは矢立てと言うんだよ』と教えてくれ、矢立てに入れる筆や墨汁を浸す綿も用意してくれました。
ここまでしてもらったら、今更「見てるだけ」とは言えるわけはありません。でもやはり値段が心配です。正直なところ、矢立てはかなり高かったです。値段を聞いて、一瞬帰ろうとも思いました。私から最初の勢いは消え失せ、唾を飲み込んでから、「あの、本当に外人割引がないのですか」と小さな声でもう一回聞いてみました。

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矢立てを同級生に送ってから、もう十年経ちました。この間にその矢立ては一回も「本来の用途」として使われた事がなく、ずっと文鎮代わりとしてデスクの上に鎮座しているそうです。実際、私が自分用に買った矢立ても同じ運命を辿っています。
昔の中国は学歴社会です、科挙制度の下で田舎の郷試から始まり、京城の殿試までをくぐり抜け、進士になってようやく仕官の道が開かれます。だから皆旅に出て、苦読します。「十年寒窓無人問、一挙成名天下知」の心境で学問を追求します。外交上孤立している台湾の学生が挙って欧米に留学する目的も昔から変っていません(今では台北で石を投げると四割の確率で修士号を持っている人に当たるといわれます)。
私にとって、矢立ては学問追求の象徴です。かつて日本の侍や文人が矢立てを持って旅に出る、旅の先々での書き物を全て手元の矢立てで済まていました。その中から今の残る俳句や詩歌、書物や絵画が生まれたのでしょう。勉強の為に外国に留学し、今もなお台湾へ戻っていない私達にとって、この矢立ては家に帰るまで手放せない物です。
因みに、矢立ての“外人割引”は一割引でした。

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